リーダーのための新人育成法
人間にとって最も恐ろしいことは何か?
たぶん、先が見えないこと、先が読めない、ことではないでしょうか。
パニックとはそういうときに起きると考えてよいでしょう。
1998年のサッカーW杯、フランス大会。日本チームはひよっこでした。
このとき、強豪国と対戦して全敗。日本選手は試合中パニックに陥ったそうです。
それはこれまでとまったく質の違うチームとぶちあたったこと。
異次元のチームと試合をしたような感覚だったのでしょう。
なにしろ、こっちのやることはことごとく通じない。
相手のやることがまったく読めない。
こういうとき、人間はパニックになるというよい例でした。
さて、似たような状況にあるのが新人くんたちです。
なにしろ、どんなことが起きるかまったく知らないのですから、無理もないことです。
こういう人たちにはどういう指導が必要か。
失敗は軽く見て、よくできたことをほめる。これしかありません。
ある病院での新人教育に関するアンケート結果の一部を紹介しましょう。
新人のモチベーションが上がる時
- 先輩からの声かけがあったとき「私は大切にされている」と実感し嬉しかった
- 自宅での学習や事前学習をしていることに気づいて声をかけてくれたとき
- 病棟外でも声をかけてもらったとき
- 先輩、上司から「よく見ることができているね」と言われたとき
- 「すごいね、そこまで考えているんだね」と言われたとき
○新人のモチベーションが下がる時
- 忙しそうで声をかけられず、不安なままでケアをしているとき、
- 今、しようとしたことを「やっていない、できていない」と言われたとき
- できていないことしか言ってもらえない、それを人前で言われるとき
(引用:『主任&中堅+こころサポート』2012年1・2月号(日総研),16-17ページ)
こういうアンケート結果が出るのも道理というものです。
人間マネジメントの基本をリーダーはしっかり学びましょう。