ポカがでるとき

どういうときにポカが出るかは人によって違うわけですが、同じ人ならいつも同じようなシチュエーションでやりがちなものです。

たとえば、捻れ型の7種というタイプは、将棋などをやっていて、勝勢になるとますます手がのってくる。

その逆に劣勢になると、ポカがよく出ます。

このタイプは勝ち戦は強いのですが、負け戦になるととたんにダメになる。

九州の人にはよくおります。それで、古来より九州人は勝ち戦には使えるが、負け戦には使えないと申します。

それから、負けるはずのない相手に負けるのもこのタイプ。なめてかかるのでしょう。

ですから、なめた状況、たとえば内心では「たいしたことのない結婚式だ」と思っているようなとき、結婚のお祝いスピーチでポカをやります。

「切れる」とか「終り」とか、という言葉をうっかり使ってしまうわけです。

これなんかは、完全になめて油断したために起きるのです。

なぜ、そういうことが起きるかというと、このタイプは勝ち負けに敏感で、常に比較するわけです。そして、強い者にはへいこらし、弱い者は極端に見下すという性癖があります。

しかし、弱い者に対してもいつでも勝てるわけではありませんね。10回やって1回くらい負けることはあるわけです。

それで、番狂わせが起きるのです。双葉山が平幕の安藝ノ海に負けたのなんかもそういうことでしょう。負けるはずのない相手に負けるのがポカ。

人間の行動基準は大ざっぱにいって10種類あるのです。それを頭に入れて、なおかつ識別できれば、対人折衝ではとても役にたちます。

その基本的な考え方を示したものが、11月に発売予定の

『リーダーの人間行動学――人間を見る力を鍛える」(鳥影社)

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