リーダーの機能とは2

昨日も書いたように、リーダーの機能は3つに分類できますが、組織上の地位によって、重視される機能が異なります。

以下の図は、職位別の機能をおおざっぱにまとめたものです。

たとえば、大企業のトップでしたら、戦略策定がいちばん大事なことでしょう。また、管理業務では人事、人材登用といったことが主な仕事になるでしょう。

中小企業の社長さんは、これらのことをほとんど全部自分でやらないといけないかもしれません。

係長にとって目標設定というのは、上から降りてきた目標を自分の部署に落とし込む作業が大事になります。

このように、職位や職種によって仕事内容はずいぶん違いますから、リーダー論が自分の立場を考えながら発言され、結果として百家争鳴になるのも無理はありません。

ところで、L研リーダースクールでは、三つ目の機能(ケアリング機能と呼んでいます)を主に扱って研修講座を用意しています。

ケアリング機能とは、いわば動機付けといったことと考えて頂ければよいと思います。やる気を出してもらう、ということです。

主に対人折衝を扱います(以上は拙著『リーダー感覚――人を指導する喜び』の一部です)。

ですから、ケアリングはどの職位の方でも勉強して頂けますし、職位によってそれほど勉強する内容は違ってきません。

要するに、人間の感受性を学び、相手がどういうタイプの人間かを把握し、それに沿って指導なり折衝していくということです。

簡単にいうと、理屈に強いが世間体に弱い人、感情的で利害にうとい人、合理的で損得勘定が優先する人、負けず嫌いで勝ち負けばかり考える人、愛憎感情が強く、かわいそうな人を見ると捨てておけない人、といった具合にあるわけです。

そういう人間の感受性をていねいに分析していきます。

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人間の行動基準は大ざっぱにいって10種類あります。それを頭に入れて、なおかつそのタイプを識別できれば、対人折衝ではとても役にたちます。

その基本的な考え方を示したものが、11月(あと1〜2週間で)発売予定の『リーダーの人間行動学――人間を見る力を鍛える」(鳥影社)

この立読みを準備しました。一部ごらんいただけます。こちらから

L研リーダースクールではこちらで研修を行っています。