ビジネスマンの勉強法2

勉強といっても、興味が湧いたことを徹底的に追いかければいいだけです。

たとえば、暗示に興味のある人なら、どんな暗示があるか文献を調べたり、自分で使うことを考えたり、実践して改善方法を工夫するという具合ですね。

こういう地味な積み重ね(将棋に強くなるには詰め将棋を何千も解く野がよいと言われますが、これと同じこと)が、何年かすると、思いがけず役に立つわけです。いつの間にか、実力がついているのです。

今、本屋によくあるハウツー物を読むと、すぐ役に立つような気がするけれど、だいたいそういうものは役に立ちません。

たとえ中味はよくても、あんまり簡単に手に入るものは、すぐ忘れてしまうということがある。そういうのは、自分の血や肉になりにくいのです。

自分の試行錯誤や工夫がなければ、どんな優れた知識も実用にはなりません。

たとえ人より遅くても、とにかく自分の速度でいいから、知識や経験を積み重ねることをしなければ、ろくなものにはなりません。

これを苦痛と思うかもしれないけれど、苦痛に思うようではいけないのです。でも、私は耐えろなどとお説教がましいことは言うつもりはありませんよ。

苦痛だと思うのは、テーマの選び方や、やり方が間違っているのです。努力しなければならないことや、苦痛を我慢しなければならないような方法は、けっして長続きしません。今すぐやめるべきです。

ポイントは、楽しくて遊んでいるような気分のテーマや、やり方を選ぶこと。努力は無用なのです。というより、害悪です。

苦手だと思っていること、努力しなければならないと思っていることは、潜在意識的観点からすると、「ダメだから、かんばらなくちゃ」と無意識に思っています。

そういうものをやると、そのたびに「ダメだ」という観念が潜在意識に書き込まれてしまうのです。勉強したり練習するたびに、「ダメだ」という観念を強化しているのですから、バカみたいでしょ。これでは上達するはずがありませんよね。

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人間分析とか対人折衝に関心のある方へ:

人間の行動基準(感受性)は大ざっぱにいって10種類あります。それを頭に入れ、なおかつそのタイプを識別して、対人折衝にあたれば、指導は非常に効果的になります。
こちらから

基本的な考え方や分析方法を示したものが、11月中旬(20日ごろ)に発売予定の『リーダーの人間行動学――人間を見る力を鍛える」(鳥影社)です。

この立読みを準備しました。一部ごらんいただけます。こちらから