暗示型戦略のポイント

昨日触れた暗示型戦略のポイントを示しておきましょう。

暗示型戦略とは、希望の戦略ともいえます。

まず希望を与えるということです。そして、その処方箋をプロセス、まあ工程表と呼んでもよいですが、そういうもので提示する。その工程の作り方に工夫があるわけです。

最初の段階で小さくてもよいから100パーセントの成功を得ること。これがとても大事。

そうすると、メンバーはこれならいけるかもしれないと思って、そのプロセス全体をだんだん信用するようになります。これが確信をもたらす暗示効果なんです。

確信を持つと人間は行動力がましてきますから。

とにかく暗示型戦略では、初期段階における徹底的な成功をかちえることが大事なので、テーマは慎重に選ばなくてはいけません。

あまり大がかりなテーマですと達成までに時間がかかるので、できれば小さなテーマの方がよい。

大事なのは小さくてもよいから100パーセントの成功をかちえることです。これが信頼を得ることになる。

そのために、いろいろな工夫をします。先例を見るなどもそう。あるいはプロトタイプをつくって見せる。どこかに似たものがあれば、見学にいく。

そうやって、「自分たちにもやれそうだ」というイメージをつくりあげるわけです。

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戦略を学ぶ人は、人間がどう動くかも勉強して頂きたいと思います。人間の行動基準(感受性)は大ざっぱにいって10種類あります。それを頭に入れ、なおかつそのタイプを識別して、対人折衝にあたれば、指導は非常に効果的になります。

これらについての概説は、12月初頭に発売される『リーダーの人間行動学――人間を見る力を鍛える』(鳥影社)にまとめておきましたので、ご一読ください。
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