希望追求型と障害克服型の課題の選択

暗示型戦略では、仕事のタイプを大きく二つに分類しています。ひとつは、希望追求型と呼んでいます。もうひとつは、障害克服型です。
 
希望追求型というのは、文字どおり希望を追及させる課題です。もっと簡単にいえば、自分の長所や強みを働かせられる仕事ですね。こういう仕事は、比較的やりやすいものです。

したがって、状況が苦しいときには、希望追求型の課題から着手するべきだと、私は考えております。
 
また、暗示型戦略のプロセス初期段階では、希望追求型の課題を選んで、必ず成功させ、とにかくメンバーに自信を付けさせることが肝要であると、私は思います。
 
一方、障害克服型というのは、欠点とか苦手な問題のことです。

欠点や弱点を修正するのはたいへん労力を要します。また、挫折しやすいものです。そこで、そういうものには、あまり触れないほうがいいというのが、私の基本セオリーです。しかし、それは状況にもよります。
 
非常に環境条件がよいときとか、メンバーの士気が極めて高いときには、むしろ、こういった障害克服型の問題にチャレンジするとよいのです。

ですから、暗示型戦略では、プロセスの後半で、このタイプをよく見かけます。次回は、その事例をお話しましょう。
 
(続く) 

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人間の行動基準(感受性)は大ざっぱにいって10種類あります。それを頭に入れ、なおかつそのタイプを識別して、対人折衝にあたれば、指導は非常に効果的になります。

これらについての概説は、12月初旬に発売される『リーダーの人間行動学――人間を見る力を鍛える』(鳥影社)にまとめておきましたので、ご一読ください。

この立読みを準備しました。一部ごらんいただけます。こちらから

こちらの研修講座も参考にしてください。
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