暗示型戦略とプロセス暗示

このところ拙著『暗示型戦略』の一部をご紹介しています。

暗示型戦略の基本はプロセス暗示にあります。

暗示というのは、こちらの意図するイメージを相手に湧かせること。念のため言うと、私は自己暗示などは扱いません。こんなのは易しすぎて、扱う気になりません。自己暗示に頼るというのも、なんだか情けないような心理に思えてしまいますね。そういう説明は、別の方にお任せします。

プロセス暗示というのは、プロセスを使った暗示です。私の造語ですが。

たとえば、123 456 と聞けば何を思い浮かべます。
そう、789 でしょうね。

では、春 夏 秋 だったら? もちろん 冬

では、123 56 だったら? 4でしょう。

こういうように、あるプロセスを浸透させておけば、
自ずと浮かぶものが生じるのです。

これを戦略遂行のプロセスに展開しようというのが暗示型戦略の基本です。

そこで、このプロセスをどう構築したら、イメージ――この場合は、「できる」とか「やれる」というイメージのことですが――を浮かべやすくなるかが、この戦略の要諦です。

よく政治家が工程表などといいますが、これもにています。

ただ、もっと心理効果を考えて設計した方が、成功率が高い。

たとえば、先日書いたように、初期段階では小さな成功で良いから徹底的な成功を得る必要があります。

菅政権などは、初期段階で大風呂敷をあげているが、何ひとつ達成できていない。これでは信頼が生まれませんね。

事業仕分けでも、一度仕分けたものは、たとえゾンビのように蘇っても徹底的につぶしてみせないと、信頼は失われてしまう。

ただし、仕分けが本当にいいのかどうかは別においてのことです。あくまで一例ということ。


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