計画にこだわるタイプ
先回の新任の営業所の所長について少し解説しましょう。
とにかく、計画書づくりに熱心。行動という面では大分劣ります。
このタイプは上下型のなかで2種というタイプで、だいたいが頭脳優秀です。毀誉褒貶、つまり世間体が気になって仕方ないタイプ。世間の評判がすごく気になる。
優等生タイプです。どういう面の頭脳が優れているかというと、とにかくよく学ぶ。教えたことをきちんと理解する。
その反面、自分で独創するということはあまりありません。製品でいえば、画期的な商品をつくることはない。それより、改良品をつくるのがうまい。
白いキャンバスに自由に描いてみろといわれるとあまりうまくできない。その代わり、ある条件とか制約があると非常によくできる。
ドラッカー流にいえば、WHAT TO DO より HOW TO DO が得意といえます。
また、非常にルールというものを重視し、それを守ろうとします。これも世間の評判を気にすることからきているのでしょう。
役人には非常に多いタイプ。
感受性のタイプでは2種タイプと呼ばれています。このタイプは自分で意思決定するのは好きじゃない。
そういう立場になると、胃潰瘍になる。ストレスがかかるとしょっちゅう胃がおかしくなるタイプです。
夏目漱石はその典型。あの人は、しょっちゅう胃潰瘍気味だったそうです。たいへん頭のよい人でしたが。
◆人間の感受性には大ざっぱに10種類ある
感受性とは、価値観といってもよいでしょう。
人間の価値観は5種類に分類できます。
・毀誉褒貶に敏感なタイプ(名誉にうるさい)
・好き嫌いに敏感なタイプ(感情的で好き嫌いだけに関心がある)
・合理性・現実性に敏感なタイプ(損得勘定にたけている。利害得失に敏感)
・闘争に敏感なタイプ(常に勝ち負けでものごとを考える)
・愛憎に敏感なタイプ(相手の愛や気持ちに敏感)
それぞれのタイプについては、より詳しい解説が必要ですが、これを知れば、どんな体型で、どんな体の強み、弱み(ある種の病気に弱いなど)がわかります。
整体の創設者(現在の整体と言う言葉をつくった人でもあります)野口晴哉が創りあげた「体癖論」には、身心一如の人間分析がなされています。
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人間の行動基準(感受性)は大ざっぱにいって10種類あります。それを頭に入れ、なおかつそのタイプを識別して、対人折衝にあたれば、指導は非常に効果的になります。
これらについての概説は、新刊『リーダーの人間行動学――人間を見る力を鍛える』(鳥影社)にまとめておきましたので、ご一読ください。この立読みを準備しました。一部ごらんいただけます。こちらから
こちらの研修講座も参考にしてください。
こちらから