明日リーダーに求められることを学ぶ

リーダーのコミュニケーション能力を高める通信教育研修を行っているL研リーダースクールの佐藤直曉です。

このブログでは、コミュニケーションに限らず、もう少し広い範囲でリーダーの条件とは何かといった問題を追及してまいります。

昨日はリーダーとマネジメントの違いを説明しました。

リーダーは、要するに部下のやる気や元気を高める、ということが重要な仕事であるということです。

一方、マネジメントは効率的な業務管理を遂行する、ということです。

さて、前者のリーダーシップですが、いろいろなスタイルがあります。

“独裁”的なリーダーシップと、“丸投げ”リーダーシップを両極端として、その間にいろいろなスタイルがあります。

定常業務であれば、スタッフに任せておいて構わないことが多いでしょう。リーダーは時々様子を見るくらいがいいといえます。

実際、現場のことは現場の方がよく知っているのですから、相談役的なリーダーシップがいいことが多いかもしれません。

一方、新しい業務――新規参入とか撤退など――まったく未知の分野であれば、“独裁”的なリーダーシップにならざるをえないでしょう。

大阪市の改革で橋下さんが選ばれましたが、改革を求めるなら平松さん的スタイルでは、らちがあかないのは事実でしょう。その点では、大阪市民は正しい選択をしたといえるでしょう。

このように、いま行うべき仕事のタイプによって、リーダースタイルは最適なものがあるわけですが、問題はこれとリーダーの性格との適合度というものがあります。

人間はそれほど器用ではありません。

人によって、定常業務の管理が向いているタイプ、新しいものを行うときにすごく向いているタイプなどがあります。

リーダーを選ぶとき、適材適所という言葉がよく使われますが、そこを見間違えてはいけません。

しかし、だいたいどの企業でも、新リーダーの選択基準は「いままでの仕事でうまくやってきた人」でしょう。

皮肉屋が「上に行くほど能力のない人間が選ばれる」というのは、これが原因です。

いままでの仕事でも求められるリーダーの資質と、その上位のリーダーに求められる資質とは、いつも一致するとは限りません。

リーダーになる人も、未来の自分がどんなリーダーシップを求められているかを時々チェックすることが必要だと思います。

どんなことを今から勉強していけばいいか、先を見通しながら勉強することが大事です。

私は企業が社員に勉強させる研修はあまり好きではありません。

人事部などのおしきせの勉強ではやる気が出ないこともありますが、それ以上にその人にとって本当に必要なものが学べるかどうか疑問に思っているからです。

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■感受性、人間分析に関する参考書籍
『リーダーの人間行動学――人間を見る力を鍛える』(鳥影社)は、体癖論の感受性理論をベースに、歴史上の人間(探険家スコット、乃木希典大村益次郎ショパンとサンド、空海最澄)の行動分析を通じて、感受性の解説を行っております。営業折衝や対人折衝にとても役立ちます。
L研リーダースクールでは立読みを準備しました。こちらから

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